乳海攪拌(にゅうかいかくはん)
インド神話(ヒンドゥー教)における天地創造神話。ヒンドゥー教の2大叙事詩の1つ『マハーバーラタ』にある。
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その昔、天の神インドラはドゥルヴァーラ仙から呪いをかけられ、神々は勢力を失ってしまった。
インドラがヴィシュヌ神に相談すると
「自分(第4化身の大亀クールマ)に大マンダラ山を乗せ、大蛇ヴァースキ)を絡ませて、神々と悪魔の両者で大海を攪拌すれば、アムリタが出現するであろう。神々よ、大海を攪拌せよ。そうすれば、一切の薬草、一切の宝石を得た後、不老不死の霊薬アムリタを得るであろう。」
指示どおり、神々と悪魔(アスラ)は協力し、マンダラ山を攪拌棒として用い、その山に大蛇ヴァースキ(蛇神ナーガの王)を巻きつけて、神々と悪魔がその両端をひっぱってぐるぐる回し、大海を攪拌し始めた。
山がグルグルと回転すると、海が洗濯機の中の水のような状態になった。
この中から、
あらゆる願いをかなえる聖牛スラビ、酒の女神バルニー、宝樹パーリジャータ、ランバーという名の天女(アプサラス)、月神ソーマ、蓮華(れんげ)にのった幸運の女神ラクシュミー、最後に医学の祖神ダヌバンタリ神がアムリタの入った壺(つぼ)を持ってあらわれた。
これを巡って神々と魔神たちは再び争奪戦を展開。最終的に霊薬アムリタは神々の手に渡り、神々はそれを飲むことが出来、その勢力を盛り返したという。
聖牛スラビはのちにカシュヤーパ仙とまじわり、シバの乗物となる雄牛ナンディンを産んだ。
参考:乳海撹拌の神話 インド神話MSN・WIKI・インド神話の謎「学研」など |